下水道技術検定3種の勉強法、過去問回答の記録

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用語集

下水道技術検定・用語集

1. 水質指標・測定項目(基礎中の基礎)

BOD(生物化学的酸素要求量):微生物が汚れを分解するのに必要な酸素量、有機性汚濁の指標。

COD(化学的酸素要求量):酸化剤を使って分解できる汚れの量。

SS(浮遊物質):水中に懸濁している不溶解性の粒子、水の濁りの原因。

DO(溶存酸素):水中に溶けている酸素の量、微生物の活動に不可欠。

pH(水素イオン濃度指数):水の酸性・アルカリ性の度合い、中性は7。

MLSS(活性汚泥浮遊物質):反応タンク内の活性汚泥(微生物など)の濃度。

MLVSS(活性汚泥揮発性浮遊物質):MLSSのうち有機物(微生物そのもの)の割合を示す指標。

SV30(活性汚泥沈殿率):活性汚泥を30分間静置した後の沈殿汚泥の体積割合。

SVI(汚泥容量指標):汚泥の沈みやすさを示す指標、200以上でバルキングの恐れ。

T-N(全窒素):水中の窒素化合物の総量、富栄養化の原因物質。

T-P(全リン):水中のリン化合物の総量、富栄養化の原因物質。

ORP(酸化還元電位):水が酸化状態(好気)か還元状態(嫌気)かを示す数値。

アルカリ度:酸を中和する能力、硝化反応が進むと消費され低下する。

大腸菌群数:ふん便汚染の指標、消毒効果の確認に用いられる。

透視度:透視度計の底の二重線が識別できる水層の深さ(cm)。

2. 水処理法・反応プロセス

標準活性汚泥法:最も基本的な下水処理法、反応タンクと最終沈殿池で構成。

AO法(嫌気-好気法):リンの除去を目的に、嫌気タンクと好気タンクを組み合わせた方法。

A2O法(嫌気-無酸素-好気法):リンと窒素の同時除去を行う高度処理法。

循環式硝化脱窒法:好気部から無酸素部へ硝化液を循環させ、窒素を除去する方法。

オキシデーションディッチ法(OD法):楕円形の水路を循環させ、長時間エアレーションを行う小規模向け処理法。

回分式活性汚泥法(SBR法):一つのタンクで反応・沈殿・排出を時間的に切り替えて行う方法。

膜分離活性汚泥法(MBR):最終沈殿池の代わりに精密ろ過膜を用いて固液分離する方法。

硝化反応:好気条件下で、アンモニア性窒素が硝酸性窒素に酸化される反応。

脱窒反応:無酸素条件下で、硝酸性窒素が窒素ガスとなり大気中に放出される反応。

高級処理(高度処理):二次処理(標準法)よりもさらにSS、有機物、N、P等を除去する処理。

急速ろ過:処理水に残った微細なSSを、砂層などを通して物理的に除去する設備。

塩素消毒:次亜塩素酸ナトリウム等を用い、大腸菌等を死滅させる一般的な消毒法。

オゾン処理:強力な酸化力で、消毒だけでなく脱色・脱臭も行う処理。

紫外線消毒(UV):薬品を使わず、紫外線の照射により細菌のDNAを破壊する消毒法。

3. 汚泥処理・処分

重力濃縮:汚泥を沈殿させ、自重により水分を分離・濃縮する方法。

遠心濃縮:遠心力を利用して汚泥の固形物と水分を強制的に分離する方法。

浮上濃縮(加圧浮上):微細気泡を汚泥に付着させ、水面に浮上させて濃縮する方法。

嫌気性消化:空気を遮断した状態で微生物により汚泥を分解・減量化する処理。

メタン発酵:有機物を分解する過程でメタンガスを生成する反応。

酸生成・メタン生成:嫌気性消化の2段階プロセス(有機酸生成→メタン生成)。

消化ガス:嫌気性消化で発生するガス、主成分はメタン(約60%)と二酸化炭素。

脱水機:濃縮汚泥からさらに水分を取り除き、固形(脱水ケーキ)にする機械。

含水率:汚泥に含まれる水分の割合、脱水ケーキで概ね75〜80%程度。

焼却炉:脱水汚泥を燃焼させ、灰にして容積を大幅に減らす設備。

溶融スラグ:焼却灰などを高温で溶かし、ガラス状に固めたリサイクル資材。

コンポスト化(堆肥化):好気性発酵により汚泥を肥料(堆肥)にする有効利用法。

バイオソリッド:下水汚泥を資源として有効利用する場合の呼び名。

4. 運転管理指標(計算・調整)

HRT(水理学的滞留時間):流入した水が処理施設内に留まっている平均時間。

SRT(汚泥滞留時間):活性汚泥が系内に留まっている平均日数(汚泥日齢)。

F/M比:微生物量(M)に対する有機物負荷(F)の比率。

BOD容積負荷:反応タンクの単位容積あたり、1日に流入するBOD量。

返送汚泥 / 返送比:最終沈殿池から反応タンクへ戻す汚泥、およびその流入水量に対する比率。

余剰汚泥:増殖して不要となり、系外へ引き抜かれる活性汚泥。

汚泥転換率:除去したBODのうち、どれくらいが汚泥(固形物)に変わったかの割合。

必要酸素量(AOR):微生物が汚れを分解・呼吸するために必要な酸素の量。

固形物回収率:濃縮機や脱水機で、供給されたSSをどれだけ回収できたかの指標。

5. 微生物・生物相

活性汚泥:下水を浄化する能力を持った、微生物と汚濁物質の凝集体。

フロック:微生物が集まってできた綿クズ状の塊、沈降性が良いのが理想。

原生動物:アメーバやツリガネムシなど、処理状況の指標となる単細胞生物。

後生動物:ワムシやクマムシなど、処理が良好に進んでいる時に出現する多細胞生物。

繊毛虫類(ツリガネムシ等):良好な処理水質時によく見られる、繊毛を持つ原生動物。

肉質虫類(アメーバ等):処理立ち上がり期や負荷が高い時に見られる原生動物。

糸状性細菌:糸状に繋がった細菌、増えすぎるとバルキングの原因になる。

硝化菌:アンモニアを硝酸に変える細菌、増殖速度が遅く酸素を多く消費する。

脱窒菌:硝酸を窒素ガスに変える細菌、有機物(BOD源)を必要とする。

好気性・嫌気性・無酸素:酸素有り、酸素無し、溶存酸素は無いが結合酸素(NOx)有りの状態。

6. トラブル・現象

バルキング(膨化):汚泥が沈降しにくくなり、処理水と分離できなくなる現象。

スカム:水槽の表面に浮上した油脂や汚泥の膜・塊。

ライジング:最終沈殿池で、脱窒反応により窒素ガスが発生し汚泥が浮き上がる現象。

キャリーオーバー:最終沈殿池から処理水と一緒に汚泥が流出してしまうこと。

微細気泡(発泡):放線菌などが原因で、消えにくい泡が水槽を覆う現象。

白濁:処理水が白く濁る現象、過曝気による汚泥の分散などが原因。

腐敗:嫌気状態が続き、汚泥が腐って悪臭や黒色化が発生すること。

閉塞:配管やスクリーンにゴミが詰まり、流れが止まること。

短絡流(ショートサーキット):流入水が処理されずにそのまま流出口へ向かう偏った流れ。

7. 設備・機械・計装

沈砂池:下水中の土砂や大きなゴミを最初に取り除く池。

最初沈殿池:SSを重力沈降させ、反応タンクの負荷を減らす池。

反応タンク(エアレーションタンク):空気を送り込み、活性汚泥により汚れを分解する水槽。

最終沈殿池:活性汚泥と処理水を分離し、上澄みを消毒設備へ送る池。

散気装置(ディフューザー):ブロワからの空気を微細な気泡にして水中に放出する装置。

ブロワ:反応タンクなどに空気を送るための送風機。

汚泥掻寄機(スクレーパー):沈殿池の底に溜まった汚泥をピットにかき集める機械。

渦巻きポンプ:羽根車の回転による遠心力で水を送る、最も一般的なポンプ。

容積式ポンプ:ピストンやスクリューを使い、一定量を押し出すポンプ(汚泥移送向き)。

キャビテーション:ポンプ内部で気泡が発生・崩壊し、衝撃で羽根車を傷める現象。

サージング:ポンプの圧力と流量が周期的に変動し、運転が不安定になる現象。

ウォーターハンマー(水撃作用):急な弁閉鎖などで管内圧力が急上昇し、衝撃音や破損を招く現象。

8. 薬品・化学物質

次亜塩素酸ナトリウム:一般的に「次亜」と呼ばれる、消毒用の塩素系薬剤。

PAC(ポリ塩化アルミニウム):凝集剤の一種、フロックを形成しやすく扱いやすい。

硫酸バンド:硫酸アルミニウム、古くから使われる凝集剤。

塩化第二鉄:強力な凝集作用を持ち、脱臭や硫化水素対策にも使われる。

高分子凝集剤(ポリマー):微細な粒子を大きなフロックにするための薬剤、脱水機で多用。

水酸化ナトリウム(苛性ソーダ):強いアルカリ性薬剤、pH調整や酸性排ガスの洗浄に使用。

活性炭:微細な孔を多く持ち、難分解性物質や臭気成分を吸着する。

ストルバイト:配管内でリンとマグネシウムが結晶化し、詰まりの原因となる物質。

9. 安全・法令・環境

下水道法:下水道の整備と管理、水質保全に関する法律。

水質汚濁防止法:工場排水などの排出規制を定め、水環境を守る法律。

環境基準:人の健康保護と生活環境保全のために維持されるべき基準。

一律排水基準:全国すべての特定事業場に適用される最低限の排水基準。

酸素欠乏症:空気中の酸素濃度が18%未満の環境で起こる身体障害。

硫化水素中毒:腐卵臭のある有毒ガスによる中毒、目・鼻・呼吸器を侵す。

合流式下水道 / 分流式下水道:雨水と汚水を同じ管で流す方式/別々の管で流す方式。

不明水:下水管の継ぎ目やマンホールから浸入する地下水や雨水など。

BOD-SS除去率:処理場に入ってきた汚れを何%取り除けたかを示す数値。

再生水利用:高度処理した下水を、せせらぎやトイレ洗浄水などに再利用すること。

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